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EP-35. 一人の責任は全員の責任?

みなさんこんにちは。Kotsu kotsu Nihongoのみずきです。お元気ですか?

ハロウィンも終わって11月になると、もう町はクリスマスモードですね。日本では11月からクリスマスの雰囲気になります。早いですよね。他の国でもそうなのかな?

この間100均に行ったら、もうクリスマスの飾りとか雑貨がたくさん置いてありました。あと、いつも行っているケーキ屋さんでは、クリスマスケーキの予約が始まりました。今年はモンブランのケーキにしようかな~と思っています。ちなみに、日本ではクリスマスにケーキを食べるのが習慣です。こうやって、あっという間にクリスマスが来て2021年が終わるんでしょうね。早いですね。


今日のテーマは「連帯責任」です。言葉だけ聞くとちょっと難しいですよね。でもちゃんと説明するので安心してくださいね。「連帯責任」は日本人の文化っていうのかなぁ…ん~、文化っていうより考え方かな。


まず、みなさんきっと知っていると思いますが、日本は集団主義ですよね。周りの人と同じ行動をする傾向があります。自分の考え、自分の気持ちを優先するんじゃなくて、周りに合わせるんですよね。自分の意見を通す人、自分の意見を主張する人はわがままだと思われることもあります。そして、人より目立つのは良くないとか、人に迷惑をかけてはいけない。こういう考え方が集団主義です。


連帯責任は、この集団主義からくるものです。グループの中の一人が何か失敗をしたり、悪いことをしたら、その人が責任を負うのではなくて、グループ全体の責任になる、という考え方です。


例えば、これは実際によくあることなんですけど、野球部のメンバーの中に、タバコを吸っている人が一人いたとしますね。日本ではタバコは20歳、ハタチからですから、学生は吸ってはいけません。で、そういう場合、その人だけが試合に出ることを禁止されるのではなくて、野球部の全員が、試合に出られなくなる、そういう罰を受けるケースはよくあります。こういうのを連帯責任っていいます。


他に実際あった例としては、あるアイドルグループの一人がスキャンダルを起こしてしまったんですね。そのとき、問題、スキャンダルを起こした人だけじゃなくて、他のグループのメンバーも同じように活動を停止しました。で、インタビューでは、グループの全員が「申し訳ありませんでした」と言って、頭を下げて謝っていました。こういうのも連帯責任の考え方からくるものですよね。


この連帯責任という考え方は、最近は日本でも問題視されています。古い考え方だっていう声があります。それはそうですよね。悪いことをしていない人がどうして同じ罰を受けないといけないんでしょうか?おかしいですよね。


で、今からは私が実際に見た、連帯責任の話をしますね。私は数年前、ある日本語学校で働いていました。その学校の校長先生は、学生に対してすぐ怒る人で、人を見下すような態度を取る人でした。残念ながら尊敬できるような人ではありませんでした。


で、あるとき学校のトイレがつまってしまったんです。つまり、水が流れなくなったんですね。で、学校のスタッフがトイレを調べたところ、テストの紙がつまってた、ということでした。なので、誰かがテストの紙をトイレに流して、当然普通の紙は流れませんから、トイレがつまってしまった。壊れてしまったんですね。


それを知った校長先生はすっごく怒っていて、そのトイレは男子トイレだったんですけど、男子トイレの隣の教室にいた男性の生徒たちを職員室に集めて、怒鳴り始めたんですね。

そのとき私とか他の先生たちもその職員室にいて、「うわ~また怒ってるな~」って思いながら、気まずい雰囲気の中で自分の仕事をしていました。


校長先生は「こんなことやったのはだれだー!!」って怒鳴り始めました。でも、みんなびっくりして、こわがっている感じの表情で、誰も名乗り出なかったんですね。「僕がやりました」って誰も言いませんでした。


そうしたら、先生が「このクラスに犯人がいることは分かってる!名乗りでないなら、このクラスの授業はもうやらない!中止だ!」って言い出したんです。

そうしたら、一人の生徒が「僕が流してしまいました。ごめんなさい。」って名乗り出ました。で、先生は怒って、「連帯責任だ!今から駅まで歩いてゴミ拾いして来い!」って言ったんです。男性の生徒たちにみんなにゴミ袋と手袋を渡して、駅まで歩いて、ゴミ拾いをさせたんですね。


うーん、私はそれを見て「古いなぁ…」って思いました。っていうのは、やっぱり何もしていない人にも罰を与える、これにどういう効果があるんでしょうね?すごく理不尽だと思いませんか?

それにですね、百歩譲って、百歩譲って、日本人に同じ叱り方をするんだったら、まだ私たちは日本人の連帯責任の考え方を知っているので、百歩譲って、いいとします。良くないと思いますけどね。


でも、これを連帯責任を知らない人に、そういう罰を与えても意味が分からないと思うんですね。罰が成り立ってないと思うんですよ。

まぁその先生は本当に学生を見下す人だったので、そういう行動、怒り方をしたんだと思うんですけど。私は心の中で「いや~それはおかしいでしょう…」とモヤモヤしていました。


でも日本にいたらこういう経験をするかもしれませんね。でもこれは、私はよくない考え方だなぁと思います。

みなさんは連帯責任どう感じますか?


今日はここまでです。

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